奄美大島は、九州南方海上、鹿児島市と沖縄本島のほぼ中間に位置する、鹿児島県奄美群島の主要な島である。東京都23区部や琵琶湖よりも広く、佐渡島に次ぐ面積の島である。中心市街地は名瀬で、本土並みの商業・公共施設が揃い、アーケード街等も充実している。名瀬港は奄美大島における物流・観光の拠点となっている。
ウミガメが産卵に訪れる砂浜、アマミブルーとも称される透明度の高い青い海や、太古の森のようなイメージの原生林が広がっており、大島海峡沿岸、ホノホシ海岸などの周辺海域や湯湾岳などの山地は奄美群島国立公園の一部となっている。特に南部の自然は豊かで、希少な生物も多種見られる。2021年7月26日に動植物の多様性が認められ徳之島、沖縄島北部及び西表島と共に国内5件目の世界自然遺産として登録が決定された。
奄美大島を含む奄美群島は、大東諸島を除く沖縄県と共に琉球文化圏を構成する。なおかつ、沖縄県よりも九州以北に近い部分も少なからずあり、中間的である。独自の文化を基層に、時代により九州以北や沖縄本島以南、また中国大陸や東南アジア方面などの影響も受けてきた。島を代表する生産品である黒砂糖や大島紬、黒豚は中国大陸方面から伝えられ、焼酎(奄美黒糖焼酎)やチヂン(クサビ締め太鼓)、高倉(高床式倉庫)は東南アジア方面から伝えられたとも言われる。
【大島紬】(おおしまつむぎ)とは、奄美群島(主に奄美大島)の伝統工芸品としてつくられる織物である。手で紡いだ絹糸を泥染めしたものを手織りした平織の絹布、もしくはその絹布で縫製した和服を指す。フランスのゴブラン織、イランのペルシャ絨毯と並び、世界三大織物に数えられ、1300年程の長い歴史を持ち、着物の女王と言われている。
郷土料理として食べられている奄美料理は、地場の海産物、野菜、黒豚、鶏肉、ヤギ肉、素麺などを、粒味噌、蘇鉄味噌、甘みのある醤油、酢味噌、黒砂糖などを多用した味付けが施される。郷土料理のひとつ【鶏飯】は、薩摩の役人をもてなした料理といわれる。茶碗に盛った米飯に、ほぐしたササミ・錦糸卵・シイタケ・ねぎやのりをのせて、地鶏のスープをかけて食べる料理である。
奄美黒糖焼酎、乳酸菌発酵食品のミキなどの独特の飲み物も愛用されている。【黒糖焼酎】は、米麹とサトウキビの絞り汁から作った純黒砂糖を原料に醸造し、単式蒸留した本格焼酎で、奄美群島のみで造られている。黒砂糖や黒糖焼酎の原料にもなる【サトウキビ】は、奄美には欠かせない基幹作物である。
物件
・鶏飯屋(食品)
・サトウキビ畑(農林)
・大島紬工房(商業)
・焼酎工場(食品)
参考文献
[1] 名瀬港 – Wikipedia
[2] 奄美大島 – Wikipedia
[3] 奄美市 – Wikipedia
[4] 大島紬 – Wikipedia
[5] 郷土料理 – 奄美市
[6] 鶏飯 – Wikipedia
[7] そうだ!奄美大島でサトウキビ刈り&れんと工場見学をしよう!! | 奄美大島の観光情報メディア あまみっけ。
[8] 奄美黒糖焼酎 – Wikipedia
[9] 黒砂糖 – Wikipedia
[10] 【公式】鹿児島県観光サイト かごしまの旅