大田市駅 [1]

石見銀山(いわみぎんざん)

石見銀山は、島根県大田市(おおだし)にある、戦国時代後期から江戸時代前期にかけて最盛期を迎えた日本最大の銀山である。その最盛期には、日本は世界の銀の約3分の1を産出したと推定される中で、当銀山産出の銀がそのかなりの部分を占めたとされる。明治期以降は枯渇した銀に代わり、銅などが採鉱されたが、1943年(昭和18年)の水害で坑道が水没する打撃を受けたことをきっかけに完全閉山となる。日本を代表する鉱山遺跡として1969年(昭和44年)に国によって史跡に指定された。

石見銀山 清水谷精錬所跡 [4]

2007年(平成19年)には、第31回世界遺産委員会でユネスコの世界遺産(文化遺産)への登録が決まり、正式登録された。一般に銀山開発においては銀の精錬のため大量の薪炭用木材が必要とされたが、石見銀山では適切な森林の管理がなされたことにより環境への負荷の少ない開発がなされ、今日に至るまで銀山一帯には広葉樹などを含む森林が残されてきている点が特に評価されている。

かつてボリビアのポトシとともに世界二大銀山のひとつとして海外にまで名を馳せ、銀によって栄えた【大森の町並み】は、まるでタイムスリップしたかのようなノスタルジックな雰囲気である。古民家を活用し町に溶け込むお洒落なショップやカフェなどが並び、寄り道しながらのんびりと散歩することができる。

大森の町並み [14]

『有馬光栄堂』では、石見銀山の銘菓【げたのは】を製造販売している。「げたのは」は、小麦粉と卵、黒糖、砂糖から作られたシンプルな菓子で、昔、銀山の坑夫たちが食べて糖分を補給し、作業をしていたといわれている。せんべいでもクッキーでもないサクサクとした不思議な食感の石見銀山でしか食べられない貴重な菓子である。

明治創業の老舗【竹下錻力店】(たけしたぶりきてん)では、カンテラ(ガス灯)の作成技術を生かし、アンティークな手作りカンテラを製作している。ほかにもさまざまな雑貨が店内に広がり、店主の軽妙なトークとともに楽しい時間を過ごせる店である。

石見銀山を擁する大田市は、島根県の中部にある市である。日本海に面し、石見地方の東部に位置し、隣接する出雲市とともに県中部の中心地域となっている。浜田市、益田市とともに、「石見三田」とも呼ばれている。地理的・歴史的に出雲と石見の中継点としての性質を持っているため、石見地方の中では出雲地域との繋がりが強い。

主要産業は、農業、畜産業、水産業、瓦製造業、観光業などである。大田市に本社を置く企業のひとつに、義肢・装具や人工乳房などを製造する【医療機器メーカー】『中村ブレイス』もある。

郷土料理【ぼべ飯】は、磯で採れる「ぼべ貝」としょうゆ・酒・みりんなどを味付けに加えた炊き込みご飯である。身と肝を一緒に炊き込むことで旨味が凝縮され、磯の香り豊かな炊き込みご飯となる。ちなみに「ぼべ貝」とは、岩に張り付いた小さなカサガイ類の巻き貝で、島根県西部での呼び名である。

ぼべ貝(ヨメガカサ)[13]

なお、石見銀山に一番近いのは、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陰本線「仁万駅」であるが、周辺の駅で石見銀山までのバスの本数が一番多いのは大田市の代表駅である「大田市駅」である。


物件
・ブリキ屋(商業)
・ボベ飯屋(食品)
・下駄の歯せんべい屋(食品)
・医療器具工場(工業)
・銀山の町並み(観光)

近隣の街(駅)
出雲(4マス)
松江(5マス)
浜田(5マス)

参考文献
[1] 大田市駅 – Wikipedia
[2] 仁万駅 – Wikipedia
[3] 島根県・出雲大社から「石見銀山」へのアクセス(行き方)「車・バス・電車(所要時間・距離)」 | 出雲大社-御朱印
[4] 石見銀山 – Wikipedia
[5] 石見銀山 おとなの女子旅 | 島根県大田市観光サイト
[6] 世界の鉱山遺跡 – 島根県
[7] げたのは – sanin-tanken.jp
[8] 竹下錻力店 | 石見銀山・大森町 Omori-cho, Iwami-Ginzan Silver Mine|島根県大田市|NPO法人納川の会
[9] 竹下錻力店 | 島根県大田市観光サイト
[10] 大田市 – Wikipedia
[11] 中村ブレイス – Wikipedia
[12] 磯の香り豊かな郷土料理「ぼべ飯」
[13] ヨメガカサ – Wikipedia
[14] 大森 (大田市) – Wikipedia

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